KAWAGOE HIGASHI HIGHSCHOOL

卒業生からの
メッセージ

合田 武広
(2006年卒)
株式会社コールドクター
代表取締役社長

やるならやっぱり「新しいこと」。 まだ世の中にはないビジネスで、世界がもっとよくなるお手伝いをしたい。ベンチャー起業家である私の中には、子どものようなモチベーションが常にあります。その萌芽(ほうが)は、きっと川越東高校で過ごした青春時代でした。周りの優秀な仲間との交流は、よい刺激が視野を広げ、私を成長させてくれました。

東京工業大学に進学後、私は周りの仲間たちの多くが、エンジニアとして働くために大企業を志望することに違和感を抱いていました。いつか私も経営者になりたい。自分の力とアイデアで新しい価値を生み出したい。そんな想いが募って出場したシリコンバレーのビジネスコンクールで優勝したことが、私の人生を決めました。

最初に立ち上げた事業は、資金繰りの甘さもあって1年で終了。しかし、次に開発した趣味でつながるマッチングアプリ「タップル」は、利用登録600万人以上、年間70億円を売り上げるサービスへと成長しました。

この成功を受け、また新たな事業を…と参加したのが、現在の「コールドクター」です。病院が空いていない夜間・休日に特化した、医師の往診サービスで、利用者はアプリで簡単に医師を自宅まで呼び、診察してもらうことができる。派遣登録した医師は、新たな顧客づくりや収入増に役立つという、どちらにもメリットのあるサービスで、コロナ禍の中、大きな注目を集めています。

優秀な後輩たちの未来には、数多くの選択肢が待っているでしょう。その中のひとつとして「自分が創造したビジネスで世界を変える」。そういう自由で能動的な働き方があるということを、私の話をきっかけに考えてもらえたら光栄です。

大谷 耀
(2012年卒)
弁護士法人サリュ所属
弁護士

中学時代、バレーボールに熱中していた私は、高校ではより充実した練習環境を求めていました。進学時にはいくつかのバレー強豪校から誘いを受け、部活見学にも行きました。どこも確かに素晴らしい設備が整っていますが、一方で学業について質問すると「大学の推薦枠があるから、君はバレーのことだけ考えていればいい」という。

そんな中、川越東高校だけが「うちは文武両道。これは半分ずつやるという意味ではなく、100%+100%で200%やるという意味だよ」と言ってくれたのです。この熱い覚悟と巨大な体育館に惹かれ、私は本校を選びました。

世間には〝文武両道〟を掲げる学校はたくさんありますが、川越東はまさにホンモノ。もちろん本人の意欲次第ですが、部活・勉強・さらには行事まで全力で取り組むことができるし、熱意ある者を誰も笑ったりはしません。

いま私は全国に支部を持つ法律事務所サリュで、新人弁護士として歩みだしたところです。ここまで大学受験、司法試験などいくつもの高いハードルがありましたが、川越東での常時本気の3年間で培った精神力があったからこそ乗り越えられました。

知力・体力・精神力。己の持つすべてを使って、困っている人を救う弁護士は、逆に言えば、自分の判断によって誰かの人生を大きく変えてしまう職業です。

当然プレッシャーも大きなものですが、それでも私は依頼人にとってのヒーローでありたい。そう強く願い、努力しつづけられるタフさと情熱は、確かに川越東で養われたものだと思っています。

馬場 栄一
(2002年卒)
横浜新緑総合病院
脳神経外科 医師

汗の匂い、竹刀の音、仲間たちの真剣な眼差し。川越東高校の剣道部で過ごした3年間を、今でも鮮明に思い出します。なかでも印象に残っているのが「気持ちが9割」という顧問の言葉です。勝敗を分けるのは技術ではなく「気持ち」なのだ、と。この言葉を胸に日々の稽古に励んだ結果、3年次には関東大会へ出場できました。

脳神経外科で医師として働く今も、この言葉が私の原動力です。難易度の高い手術に臨む際は、入念な準備をした上で「気持ちが9割だ!」と自らを鼓舞します。医師というのは想像以上にタフさが求められる職業。24時間を超える手術を終えた後に、通常の診察をすることもあるほどです。休日には、技術を磨くためのトレーニングにも励みます。このようにハードな日々を乗り切れているのは、剣道部で鍛えた心と身体があってこそです。

高校生の頃の私にとって、医師になることは文字通り「夢」で、現実的な目標ではありませんでした。実際、私がはじめに進学したのは薬学部です。しかし「医師として人の命を救いたい」という気持ちに嘘はつけず、医学部を再受験。そして今に至ります。あのとき思い切って挑戦できたのは「文武両道の高校生活をやり抜けたのだから、医師にだってなれる」と信じられたからです。こうした自信をつけることこそが、文武両道の最大の意義でしょう。川越東高校で過ごす3年間は、夢に挑戦するための底力を養ってくれます。あとはあなたの気持ち次第。ここであなたも夢への第一歩を踏み出しませんか。